ポリティカルコレクトネスという言葉の意味を知っていますか?
テレビやラジオ、小説や漫画などの言語表現は、年々めんどくさいものになっていますよね!
若ければ若いほどピンとこないであろうこの問題。
発祥の国はアメリカなのに、今、その逆を行く毒舌親父ドナルド・トランプが大衆の拍手喝さいを浴びているのはなぜなんでしょう!?
ちょっと難しそうな問題ですが、超単純に解説していきます!
ポリティカルコレクトネスとは?
んんん?なんか違いますね!
間違いは正さんとイカン!というのがポリティカルコレクトネスの始まりで、直訳するとこんな意味です。
political→政治的、社会的な
correctness→正しさ、正確性さ
つまり、政治的、社会的に正しい。
という意味の言葉なのですが、なぜそれが今「言葉狩り」という現象につながっているのかと言うと、こんな意味を持つからなのです。
人種や性別などを差別しないための表現。
つまり、これもダメあれもダメ、そんな言葉を使ったら傷つく人がいるから絶対ダメダメダメ!
例えば、スチュワーデスは×で、フライトアテンダントは○。
昔はクレヨンの中に入っていた肌色(はだいろ)も、今ではうすだいだいと言う名前に。
スチュワーデスは女性を連想させるということでNG。クレヨンは、黒人や白人の子供が傷つくからNGとのこと。
さらには、子供という漢字表現もNGとする風潮がありますね。
子供の供という文字は、大人に供するものという意味があり、差別用語だのなんだの騒ぐ輩がいるようです。
もしこれから小説や歌詞を書くことにチャレンジしようと思っている人は気を付けてくださいね。
この表現が原因で賞を通過しないという噂も聞いたことがありますので。
細かい配慮をしてくれるのはうれしいと思う人もいるでしょうが、ちょっとそれはやりすぎでないの??というものもあります。
例えば……。
主人× 家内× 奥さん× 亭主×
これは、男尊女卑から生まれた表現だからNGなのだとか。
営業マン× 営業パーソン○
こちらも、男女の差別なく呼ぶための言葉としてパーソンという使い方が良いとされているみたいですね。
となると、キン肉マンはキン肉パーソン。アンパンマンはアンパンパーソン。パーマンはパーパーソンってことになるんでしょうか??
パーパーソンって、ちょっとアホっぽくないですか??
毒舌トランプ語録!
元々ポリティカルコレクトネスの発祥はアメリカなんですね!
多種多様な人種が集まるアメリカでは、たくさんの人たちが気持ちよく過ごすために、言葉の使い方に非常に気を付けるという文化がほかの国よりも強く根付いています。
そんななか、次期大統領候補のドナルド・トランプ氏は、言いたい放題の毒舌親父として熱狂的なファンに支持されているようです!
では、ポリティカルコレクトネスを完全に無視した彼の語録を見てみましょう!
すべてのイスラム教徒のアメリカ入国を拒否するべきだ
メキシコ人は麻薬や犯罪を持ち込む
メキシコに対して「国境に万里の長城を造る、その予算はメキシコ持ちで」
「移民なんかくそくらえ」
「世界同時株安は中国、お前らのせいだ」
わーお。ほぼ名指し。
ここまで言えたらスッキリするでしょうね!
これはビール飲んだ後にテレビに向かって吠える親父のヤジと同レベルです!自由すぎる!!
さすが自由の国アメリカ!!
皆が心のどこかで思っていながら口に出したらやり玉に挙げられるので黙っている内容。
そんな内容をズバズバ大声で言ってくれるトランプさんをあからさまに支持するのは、低学歴層に集中しているようですね……。
でもみんな心のどこかで、ポリティカルコレクトネスに息苦しさを感じていることの反動が、トランプ氏を支持することにつながっているようです。
まったく息苦しい世の中だ!
言葉狩り後のおとぎ話!
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こちらは昔からあるおとぎ話の中の表現を、ポリティカルコレクトネスの観点から徹底的に書き直したという一冊です!
ブラックユーモアも交えて解説がしてあり、かなり面白く読めると評判です!
こちらは筆者も大好きだった「キテレツ大百科」という漫画ですが、その一コマの中に使われた一言が、時代の流れに乗ってかなり柔らかい表現に代わっているので見てみましょう!
一番最初の表現なら、キテレツ斎様がどんな風になっちゃったか容易に想像つきますね!
もしかしたら常にヨダレとか垂らしてたかもしれないし、素っ裸で徘徊してたかもしれないし。とにかく、日に一度は奇声を上げてたでしょうね!
でも、一番最後の表現だと、いったいどんな不幸がキテレツ斎様の身に降りかかったのかさっぱりわかりません!
ポリティカルコレクトネスの意義とは?
ポリティカルコレクトネスがなければ、差別用語で傷つく人がいるでしょうが、オーバー70のご老人のなかには、いまだに「バカちょんカメラ」とか「かたわ」とか、テレビだとピーが入ってしまう言葉を普通にしゃべる人がいますよね。
市原悦子さんも昔、あさチャンに生放送で出演したときに放送禁止用語を連発して大変なことになってましたが、一部の障がい者や外国人を傷つけないためにポリティカルコレクトネスを意識することは正当な意義だと思います。
ただ、ポリティカルコレクトネスありきでなんでも制限してしまい、ぽろっと出てしまった差別用語を袋叩きにするというのは違うような気がします。
ちょっとでも失言してしまうとネットは炎上し、弱った当人を完膚なきまでに叩きのめす風潮のある日本のネット社会。
誰もが野々村議員みたいに図太いわけじゃないですからね!