中学生から高校生くらいになると理由なく反抗したくなるの、あれ、なんででしょうね?理由なき反抗として一番やりやすいのがファッションですね。
ズボンのベルトを外しトランクスをはみ出させて歩く腰パンとか、足の長さより長い超ロングルーズソックスとか、振り返ると当時はなぜ皆あんな恰好をしていたのか不思議でなりません!
ビシっと決めたこの紳士も、制服を着せようとする大きな力に抗った集団の一人です。今回は、ファッショナブルな集団・サプールを調べてみました!
コンゴについて
サプール発祥の地・コンゴ共和国はアフリカ大陸の中央に位置し、アフリカ大陸の中では3番目に広い国土を誇る国です。
ホテル・ルワンダなどにも国内情勢が登場しますが、近年でも紛争が起こっていた地域として知られています。
公用語はフランス語で、石油やダイヤモンドなどの貴重な資源保有国でもあります。
ただ、国民の生活は決して豊かとはいえず、児童労働の実態調査ランキングは世界3位。
潤沢な資源はマフィアの手により国外に持ち出されているともいわれ、国民の生活はけして豊かなものとは言えません。
そんななか、ディオールやプラダなどのブランドスーツに身を包み、町をランウェイのように練り歩く男たちが今注目を浴びています。
その名もサプール!
給料の40%もの額をためて、スーパーブランドのスーツを手に入れる。そんな彼らのファッションにはタキシードにシルクハットなどの装いもあり、生活感が全く感じられないスーパースターのようです!
サプールって何者
ルパン三世がこの中に混じっても違和感なさそうですね!
サプールがこのファッションで何をするのかというと、ただ、歩くだけ!なんです!
それでも町では彼らが大人気で、貧困や不安定な国内情勢にうつむきがちな国民を勇気づける存在としても重宝されています。
サプールとはフランス語が語源となる言葉で、「おしゃれで優雅な紳士協会」や「エレガントで愉快な仲間たちの会」という意味だそうです。
※Wikipediaより
自由という言葉の象徴みたいな彼らにも掟があるそうで、
・装いに3色以上使ってはならない!
・最低でも300ドル以上の洋服を着る!
この二つだそうです。300ドルというと、日本円にして36,243円(2015年10月27日レート)。日本人からしてみると、目玉が飛び出るほど高いというわけではないこの金額。むしろ全身にかけるなら普通かちょっと高いくらいかもしれない金額。しかし!
コンゴの生活水準からすると、実に給料5か月分に相当するそうです!
サプールは90年もの歴史をもっていて、1965~1996年までの独裁政権時代も細く長く活動を続けていました。
独裁政権時代には、独裁者モブツ・セセ・セコがアバコストという国民服を作り、地味~なその服の着用を義務付けます。
やることがめちゃくちゃですね!だからこそ独裁者なんでしょうけど……。
しかし80年代にコンゴで人気を博したパパ・ウェパンという国民的歌手が、アバコストに抵抗し、ファッショナブルで鮮やかな色の服を着続けました。彼はサプールの伝説になっています。
‘「武器を捨てエレガントな装いをしよう」
「平和があってこそサップは存在する」‘
かっこいいです!
どんなファッション?
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給料のほとんどを洋服に費やし、平日はバケツに水を汲み、低賃金の肉体労働に明け暮れる男たちが、週末だけベルサーチやタケオキクチなどのブランドスーツで身も心も変身する。すると立ち居振る舞いまで変わって見えて、本物の紳士に見えてきます。
ファッションが持つ力みたいなものに、シビレます!
それにしても給料のほとんどをおしゃれに使い込むなんて、コンゴの奥様達はさぞかし優しいんでしょうね!
10月30日の世界の村で発見!こんなところに日本人では、千原せいじが旅するコンゴで、サプールたちが颯爽と登場します!一体どんなファッションで見る人を驚かせてくれるのでしょう!?