高齢化が深刻な社会問題となりつつある日本で、認知症という病に苦しむ人とその家族は年々増えていると思います。
認知症になってしまった家族というのは筆舌に尽くしがたい行動に出る時があるんですよね。
暴力的になったり、危険な場所を徘徊したり、運転能力が乏しいのにハンドルを握ってしまったり……。
10月3日のプロフェッショナル 仕事の流儀には、型破りなアプローチで注目を浴びている介護施設「あおいけあ」が登場します。
お年寄りに活躍してもらうという画期的なその施設の代表・加藤忠相さんについていろいろと調べてみました!
加藤忠相のWiki風プロフィール!
名前:加藤 忠相(かとう ただすけ)
生年月日:1974年(41歳か42歳)
出身地:神奈川県藤沢市
学歴:東北福祉大学
職業:株式会社あおいけあ 代表取締役/慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC) 講師
趣味:サックス
加藤忠相さんは元々、東北福祉大学を卒業して地元神奈川県の横浜市にある介護施設で働いていたそうです。
しかしそこで働くうちに、お年寄りを管理するという体制に疑問を抱き、25歳でその職場を退職します。
なぜその職場で疑問を感じたのかというと、介護される側のお年寄りは家族や知り合いの面会がなければ外出もままないという状況にあったそうです。
オムツを効率よく変えられる人は褒められても、お年寄りとお茶を飲みながら会話することは快く思われない。
業務効率だけを考えて運営されていたというその施設では、お年寄りたちは毎日暗い顔をして過ごしていたそうです。
加藤さんは施設の現状を変えようとしたそうですが、それがかなわなかったため、自分で理想の施設を作ろうと思い至ります!カッコイイですね!
その後、株式会社あおいけあを設立し、代表取締役となった加藤さん。
あおいけあを利用した認知症の患者さんは要介護度が下がり、多くのお年寄りが元気を取り戻すといいます。
多くの同業者が視察に訪れるというあおいけあでは、どんな取り組みをしているのでしょうか?
あおいけあのおたがいさんとは?
こちらが、神奈川県藤沢市にある「あおいけあ」です。
あおいけあは小規模多機能型居宅介護「おたがいさん」という事業を行っています。
ホームページを見てみると……。
・通って利用するデイサービス
・訪問介護サービス
・短期間の利用が可能なショートステイ
という情報が見られましたが、そういう事業って特に目新しいものではないような気がします。
じゃあ、あおいけあは何がスゴイの?
というと、地域との交流が意識的ではなく、日常に組み込まれているということと、認知症の人にも活躍の場を与えているということだと思います。
まず地域との交流というと、普通の介護施設なら地域の幼稚園児たちが季節行事で月に一度お遊戯会をする程度だと思いますが、あおいけあは全然違いました!
あおいけあの施設にはまず、入口に駄菓子屋があるそうです。
そして、敷地内に大きな道を作ったことで、仕事に向かうサラリーマンや公園に向かう子供たちが敷地内を自由に歩けるようになっています。
お年寄りの施設というと、お年寄りだけを集めて施設から出ないようにしていることが多いと思いますので、施設の構造からして画期的なんですね!
しかも、駄菓子屋があれば小さな子供たちがお年寄りと触れ合う機会も自然と増えます。
そして、お年寄りや認知症患者を守るべき対象としてではなく、普通のおじいちゃんおばあちゃんとして接しているところも今までにあるようでなかった取り組みだと思います。
施設を運営する若者たちがお年寄りのためを思って「はい、みんなで体を動かしましょう、手を動かしましょう」などと声をかけたってだれ一人椅子から立ち上がる気にはならないでしょう。
でも、あおいけあでは、「こんにゃくの切り方がよくわからなくて」と介護する側の若い職員たちがお年寄りに助言を求めるのだそうです。
頼られたほうは「ちょっと包丁貸しなさい」となって、自分から台所に立つのだといいます。
あおいけあでは、タイヤ交換や駄菓子屋の店番、料理当番なども入所しているお年寄りの力を借りて運営しているそうです!
結婚や子供は?
加藤さんは結婚していて、3人のお子さんを持つパパのようですね!
「第1回かながわ福祉サービス大賞」を受賞し、慶應義塾大学の非常勤講師もこなしていて、さぞかし多忙な毎日を送っているかと思います。
子供たちとふれあう時間が思うように取れないかもしれませんが、テレビを見て頑張るパパの背中を見せれば、子供たちはきっと誇りに思うでしょうね!